サンライズ計画:2020年度に太陽光パネル1000万戸を実現させるためには1 

あいかわらず、話題になっているサンライズ計画。


実現可能か、不可能化といった言葉が踊ってるけど、どうやって件数を増やしたら1000万戸に到達出来るのかイメージがわかなかった。


そこで、純粋な数字としてどのような太陽光パネル設置計画で、1000万戸に到達できるのか過去データを算出&グラフ化してみた。

菅直人首相が、「1000万戸の屋根に太陽光パネルを設置することを目指す」と国際舞台で表明した。現状は54万戸程度だ。「1000万戸」は実現可能な数字なのか、それとも「政治主導」で打ち出したパフォーマンスなのか。

菅首相「太陽光パネル1000万戸に」 実現可能な数字なのか : J-CASTニュース

OECD50周年記念行事における菅総理スピーチ

第三は、自然エネルギーの「実用性」への挑戦です。
 技術面やコスト面などの大きな「実用化の壁」を打ち破り、自然エネルギーを社会の「基幹エネルギー」にまで高めていくことに、我が国は、総力をあげて挑戦したいと考えています。発電電力量に占める自然エネルギーの割合を2020年代のできるだけ早い時期に少なくとも20%を超える水準となるよう大胆な技術革新に取り組みます。その第一歩として、太陽電池の発電コストを2020年には現在の3分の1、2030年には6分の1にまで引き下げることを目指します。そして、日本の設置可能な1000万戸の屋根のすべてに太陽光パネルの設置を目指します。

首相官邸ホームページ

さて、計算方法はいくつか考えられるけど、ざっくり2案を出してみた。


なお、現時点での設置済み数の正確なデータの入手先がわからなかったのでニュース記事から抜粋

太陽光パネルを導入した家庭の戸数は約54万戸(09年)で、「1000万戸」になるには約18倍にする必要がある。

(2/2) 菅首相「太陽光パネル1000万戸に」 実現可能な数字なのか : J-CASTニュース
  • 前提
    • 2009年度末の設置件数を54万戸,2010年度末を69万戸,2011年度末を86万戸と仮定する。
    • 2020年度末をゴール(1000万件)と仮定する。
  • 増加案
    • 現状維持:2011年度の増加ペース(年17万戸)を保った場合。
    • 案1:2020年度目標値から逆算(線形補完)
    • 案2:2020年度目標値から逆算(スプライン補完)

まず表でまとめると以下の表の通りになる。

まあ、現状維持(毎年17万戸の増加)で単純に考えると2020年度末でも目標の1/4ぐらい。


次に、案1(毎年101万戸の増加)は、まあこんだけ目標まで差ある事が痛感できる。


そして、本命の案2(導入件数が増えると量産効果が効いて価格が下がる、価格が下がると導入件数が増えるという、ポジティブフィードバックを期待)なんだけどまあ、これならってとこかな。


次に、案2(縦軸が累積個数(万戸)、横軸が年度末)を棒グラフで表すとこんな感じ。


この奇麗なグラフだけみると、おおなんとかなるのではと思える(ハズ)

ちなみに2011年度は17万件の増加のため、349億円「平成23年度住宅用太陽光発電導入支援対策費補助金*1の予算をたてている。


さあ、この案2を目指すなら来年の37万戸増加のため、2012年度に760億円(単純計算で37/17*349)の予算を取らなくては!